春夏秋冬／フォーシーズンズ 乃木坂46
公開初日の9月4日にこちらの展覧会を見るために東京国立博物館に行ってきました。
展覧会の内容としては、日本の古典美術7点と乃木坂46のメンバーがパフォーマンスをしている映像インスタレーションを楽しむというものになっています。
（※映像インスタレーション：場所とか空間全体を作品として体験させる芸術のこと）
パフォーマンスしている乃木坂のメンバーは１人ひとりが花に見立てられているそうです。花が持つ「儚さと華やかさ」はアイドルという存在と通じるものがあるように感じます。
日本の古典美術の「美」と乃木坂46のメンバーの持つ「美」の融合といった形ですが、
そこに映像の美しさ、音の美しさ、展示方法の美しさも加わって、
なんだか凄いものを体験したなというのが素直な感想ですね。
こちらの展覧会では展示物を「スマホで静止画であれば撮影して良い」とアナウンスがなされているので、ここぞとばかりに写真を撮ってきました。
展示物は古典美術と作品に描かれている花、そして映像インスタレーションのテーマのようなものが存在しています。（具体的にテーマとは書かれていませんが）
こちらでは公式図録に記載されているものを引用しています。
展示物１：『花下遊楽図屏風』
描かれた花：桜
テーマ：日本美術の遠近表現
入り口からは巨大なモニターをスリットカーテン越しに見る事になるのですが、
そのスリットカーテンにもプロジェクターから映像が投射されておりとても幻想的です。齋藤飛鳥さんによると「この世界に誘っている」とのこと。
②はスリットカーテンの奥に設置されたスクリーンの映像です。
こちらではダンスパフォーマンスを披露する齋藤飛鳥さんを見ることが出来ます。
展示物2：『焔』
描かれた花：藤
テーマ：妖しい美
パフォーマー：遠藤さくら（4期生）
ワイヤーで吊られた状態でパフォーマンスしてる部分もあり、またエクステをつけているので普段と違った雰囲気の遠藤さくらさんが見られます。
撮影時は「強い表情をして欲しい」という要求があったそうです。
笑顔のシーンも少しだけあります。
芯の強さがある遠藤さくらさんらしいパフォーマンスだなと思いました。
展示物3：『夏秋草図屏風』・『風神雷神図屏風』
描かれた花：百合、葛
テーマ：切り取られた瞬間
久保史緒里さんは「雨」、山下美月さんは「風」を表現しているそうです。
ハイスピードカメラを使った映像がとても面白いです。
展示物4：『秋草図屏風』
描かれた花：オミナエシ
テーマ：ループ構造
2枚の巨大スクリーンに生田絵梨花さんが寝転んだ状態から起き上がり、手を差し伸べたり、また横になったりするシーンが繰り返し映し出され、そこに秋草図屏風がランダムに表示される不思議な映像が映し出されています。
その映像に加えて、ピアノの音やハミングのような歌声が聴こえてきます。
このピアノの音は生田絵梨花さんが作曲家の方と即興連弾をしたもので、また歌声も生田絵梨花さんの歌声を収録し、逆再生させるなどの加工をしている部分もあるそうです。
展示物5：『見返り美人図』
描かれた花は：菊
テーマ：秘められた風景
撮影時は「自分の中の1番大切な人にもう一生会えないと思って、そういう感情で振り返ってください」と言われたそうで、賀喜遥香さんは家族とメンバー全員を思い浮かべながらパフォーマンスしたそうです。
この作品は全部で5枚のパネルが使われています。
切ない表情だけではなく、緑の中を走り笑顔を見せるシーンなどもあります。
見る人によって色々な事を考えさせられるような作品だと思いました。
今回の展示の中ではもっともぐっと惹きつけられるものがありました。
展示物6：『四季花鳥図屏風』
描かれた花：椿、牡丹
テーマ：時間のジオラマ化
こちらの作品はディスプレイの写真撮影がNGだったため写真はありません。
裸眼で3D視が出来る特殊なディスプレイを使用し、移り変わる四季を星野みなみさんと与田祐希さんが3Dのジオラマの中で、手を振ったり、ドローンを飛ばして遊んだりと色々なことをしています。
そこに言葉が装飾されており、現代のテクノロジーと芸術の重なり方が面白い作品になっています。パフォーマンスしている2人の可愛らしさもポイントになってます。
ちなみにディスプレイですが、180cmの僕は中腰より低い姿勢を取らないとしっかりと作品を見れない感じだったので姿勢としては結構辛かったです。
1つのディスプレイにつき1人で見るよう係の人に言われるので、混んでる時は1つずつ長々と見る事は難しいかもしれません。
展示物7：『振袖 白縮緬地梅樹衝立鷹模様』
描かれた花：梅
テーマ：シュールなだまし絵
こちらは芸術作品が唯一絵ではなく振袖となっている展示物で、大小いくつものディスプレイが不思議な構造物の中にはめ込まれており、そこで梅澤美波さんがパフォーマンスをしています。
ディスプレイによっては目や足先などがズームアップされていたり、梅澤美波さんが素通りする映像が流れたり、パフォーマンスシーンを複数重ねて表現されている映像が流れたりしていました。
写真だけだと少しシュールな感じがしますが、独特な世界観が印象的でした。
展示物は以上となりますが、物販コーナーの支払いをするレジ横には乃木坂46全メンバーのパネル展示があります。
パフォーマンスをした9名のパネルにはサインが入ってます。
・おわりに
コロナ禍以前は割と美術館に行っていたんですけど、そこから中々行く機会もなかったので、今回乃木坂46を通じてまた美術館に行くことが出来てよかったです。
写真や文章だけでは感じられないものが沢山あるので、行ける人は是非足を運んでみて欲しいですね。展示を見るだけであれば相当じっくり見ても1時間はかからないです。
最後に物販で購入したポスターを飾るとこんな感じですというのを見せておきます。
